こどもはもちろん、おとなだってOK!
集まれ、夢のアソビバ!

遊ぶ・体験

だだっ広い空と田んぼの間にドーム型の建物がぽっこり、雨でも雪でもまるごと遊べる全天候型の児童施設として2018年にオープンしたKIDS DOME SORAIにやってきた。

キッズという言葉に恐縮してしまうが「実はおとなにこそ遊んでほしい」とは、館長渡邉敦さんのお言葉。
ということで、わたくしおとなひとりでお邪魔してみることに。

庄内藩校致道館の徂徠(そらい)学の理念「天性重視 個性伸長(生まれながらの個性に応じてその才能をのばす)」を名前のルーツにしている

登って、走って、転んで、ハンモックで読書もOK!
「アソビバ」&「ライブラリ」

クライミングで登ったり、お尻で滑ったりとアクティブに楽しめる「クライミングゾーン」。*ここは小学生限定のエリア

ここに来たら真っ先に遊びたいのが、インパクト大の「アソビバ」。おとなから見ると登れるかな〜と躊躇してしまうけれど、こどもはおかまいなしに全力で遊ぶんだろうな。転ぼうが、登れまいが、おかまいなしに。反射的に体当たりする姿が目に浮かぶ。

乳幼児から利用できる「ハイハイエリア」と「プチアクティブエリア」。赤ちゃん連れのファミリーも、児童館と同じような感覚で遊べる

おとなの私としてはアソビバの裏側にある「ネットジャングル」と「ライブラリ」がとっても興味深く、こどもの目線で本をパラパラめくったり寛いでみた。なんだろう、この包まれている感。落ち着く〜。時々足を運ぶ図書館でもせま〜い所に自分だけの世界を作りながら本を読む少年がいたりして、どっぷりと本の世界に入り込んでいたっけ。夢中になれるものや瞬間があるって最高だよ。その上ここなら、土管やハンモック、ベンチもある。こんなに素敵な空間に身を置けるのはとってもうれしい!

「ネットジャングル」。下から眺めてみると異空間にいるみたい!

本の世界に浸れる「ライブラリ」。ここはこっそりまた来たい。こどもと場所の取り合いになるかな

自由研究の制作タイムにもオススメ!「ツクルバ」

続いてクラフトや工作が楽しめる「ツクルバ」へ。工作に使えるのは折り紙やマスキングテープなど、100円ショップでも揃えられるものばかり。だけど、こんなにたくさんの種類が一度に揃う、きれいに、素敵に、陳列されている、たぶんそれだけでキュンポイント!そしてそして、夢の3Dプリンター!設計したものが立体的に出来上がるなんて、いつか見た漫画の世界ですか。これ、きっとおとなの方が夢中になれるのでは。

素材とレシピと道具をそろえてあげることで、こどもの自由な発想を引き出してあげることに繋がるのでは、と館長

3Dプリンターは受付で予約をして使える。土日や長期休み期間はWEBで事前予約を

1000種類ほどの材料は入館料込みで使い放題!

サイズや用途に合わせて選べる文具は200種類ほど

自由研究も工作も苦手中の苦手だったけれど、ここでなら改めて向き合ってみたいと思えた。ちなみにこどもも、おとなも夏の自由研究&工作もご自由に、とのこと!それなら絶賛電車&車好き2歳児の息子のために3Dプリンターで駅舎と電車に車、工作で線路と踏切を作りたい。(初心者ができるのか!?)どこに工夫のポイントをもってくるかは悩みながら完成させるのだ!

「ソライウエア」コーナー。持ち込んだアイテムにオリジナルで絵や文字が描ける。体験から完成まで1時間程度で、絵の具は別途500円から。無地のTシャツやバッグの販売もあり

育児相談「おしえて!渡邉館長」!?

壁面の絵は地元のアーティストとこども達のコラボレーション。ぜひ、ポスターにして販売してほしい!

自由に遊べる公園や児童館と違って、料金がかかることで訪れる人が変わってくるのか、リピーターはいるのかが気になり渡邉館長に聞いてみると

「来る人は何度も来ますよ。回数を重ねることでスタッフとの関わりも多くなり、こども同士も繋がりやすくなる、何がしたいか、何ができるかが、どんどんわかってくる。分らないことはスタッフに聞いたりしながら自分なりに使えるようになる。だからこそ来れば来るほど、楽しめるようになりますよ。」

鶴岡市民と市民以外とで価格が変わってくるけれど、マンスリーパスを利用したり、平日なら時間制限がなく遊べるという裏技的な使い方も。(土日は時間制限あり)

カラフルな文具や素材で自由に組み合わせて楽しもう!

そして渡邉館長と話しながら次第に私の育児相談みたいになってきて…

「遊びに行ってもまだ小さいので物の貸し借りがうまくできない、途中で泣き叫んだりと、そんなシーンが多くて。」と、悩みの種をポロリ…

すると渡邉館長

「こども同士の貸し借りがうまくいかないのは普通にあることです。おとながこどものトラブルを先回りして回避してしまうと成長するタイミングを逃してしまうので、まずはお互いの気持ちをちゃんと聞いてあげる。そうすることで、トラブル回避やコミュニケーション能力を自分で学んで身についていくので、むしろウエルカムと捉えてOKだと思いますよ。」

たしかに、本来ならばこどもの自主性を重んじてなるべく親の介入をなくしたいところなのですが…。

「ツクルバでも最初から何を作るかをおとなが提案しすぎず、目的や完成形を求めないで来た方がいい。途中で目移りしてもいいんです。何に興味があるのか、夢中になれるのかを、おとなは見守る。とにかくこどもに任せてみてください。」

「待つ」という究極の姿勢がポイント、とのこと。しかしそれがなかなかに難しい。もう、本当におとな向けの育児講座やってください(切実)。

渡邉館長、また育児相談にのってくださいね!

ちなみに不定期でトークセッションなどの「SORAI夢授業」を開催中。夢を叶えた夢中人からどんな話が聞けるのか、こどももおとなも生きるヒントになるハズ。

様々なワークショップも開催されているので、ぜひHPをチェックしてみて

冒頭で伝えた「おとなにも来てほしい」というのは、ファミリ−に限ったことではなく、おとなひとりでも、カップルでも、グループでも、OK!

旅の思い出のような使い方以外に、日常的にも

「おとなが全力で遊ぶ姿をこどもたちに見せることで、想像力や遊び方に広がりが出たり、工作の得意なおとなとこどもが一緒に遊ぶシーンが勝手に出来上がったらうれしい。地域の方がソライでイベントを開催して公民館のような使い方をしてもいいんです!」

と、かなりオープン。

こどもとおとながごちゃ混ぜのグループができあがったら楽しそう

親的にも、こどもが遊んでいる中にノッポさんみたいな人や、全力で鬼ごっこをしてくれる親戚のお兄ちゃんみたいなひとがいて、学校と家庭以外のサードプレイス的な場所があれば、望ましい限り。

今度はSHONAI Fun!編集チームのメンバーを誘って、Tシャツ作りや3Dプリンターで工作作りをしてみよう!こどもを連れてくる前にまずはおとなが全力で遊んでみるのだ。

基本情報

名称/KIDS DOME SORAI(キッズドームソライ)
営業時間/月・金曜:10:00〜18:00(最終入館:17:00)、火・木曜:15:00〜18:00(最終入館:17:00)
土・日・祝日・長期休み期間:10:00〜12:00/13:00〜15:00/15:30〜18:00(完全入替制/予約推奨)
利用料料金/0歳無料、1歳500円、3歳〜小学6年生1500円、保護者1名につき500円(再入館料金は利用料金の半額)、大人のみで利用の場合:中・高校生1500円、18歳以上1800円 *マンスリーパスあり(詳しくはホームページにて確認)
休業日/水曜(祝日を除く)
ホームページ/https://www.sorai.yamagata-design.com/
アクセス/JR鶴岡駅から車で約7分
駐車場/150台

本間聡美

本間聡美

Harvest Photographer 庄内生まれ、農家の娘。 都会に憧れ、早く都会に出たい一心で、進学を機に東北の都仙台へ。卒業後は撮影、制作の仕事に従事。仙台ライフを楽しみつつも、仕事を通じて出会う地方のひとたちの力強さに魅力を感じ、自分の故郷を気になりはじめました。 仙台と庄内の2拠点生活などを経て2015年から庄内を拠点に活動をスタート。現在はフリーランスとして東北の、食・農・人・風土などの撮影を手掛けています。 今もやっぱり冬は苦手ですが、雪解けから一気に進む季節の彩りに、すっかり魅了されっぱなしデス。 移動、お散歩、寄り道好き、まっすぐ家に帰れません。

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