身体はシャワー、こころは「丸池様」と「牛渡川」で洗いましょう!

パワースポット&絶景

突然ですが、みなさんお疲れではありませんか。
身体的なものではなく、こころの方のお話。

仕事の疲れ、SNSで複雑化した人間関係や、分単位で入ってくるネットニュースは気づけばネガティブなものばかりに目がいってしまいますよね~。
とくに自分の身に何かあったわけではないけれど、どんどん気持ちに覆い被さっていくどんよりとした“何か”を感じてしまいます。
身体の疲れはシャワーを浴びて、ぐっすり寝てしまえばそれですっかり元通り!なのかもしれませんが、これがこころの疲れとなると難しいものです。

そんな時にぜひぜひおすすめしたいのが、遊佐が誇る絶景スポット「丸池様」と「牛渡川」です。
とても神秘的な雰囲気を楽しめるのに、車から降りて徒歩5分ほどの距離で満喫できてしまうのです。

インドア派(ものぐさ)な私にもぴったり!
こころのシャワーを浴びに遊佐に出かけましょう。
ツアーガイドは私、インドア派のつよ~い味方、土田がつとめさせていただきます。

さて、まずは「丸池様」からです。
駐車場から歩いて行くと、牛渡川が目に入ってきます。

牛渡川が出迎えてくれます

が、ここは華麗にスルー。とにかく最初は丸池様を目指しましょう。
ご安心ください!牛渡川もあとでたっぷりとご堪能いただけますので。

これにはちょっとした理由があります。
いや、丸池様を絶景スポットとして楽しむにはちょっとどころか、とても重要な理由かもしれません。

その理由はただひとつ!ぜひともエメラルドグリーンに光り輝くその神々しい姿を拝んでいただきたいのです。

そのためにはとってもシンプルでありながら、意外とシビアな条件がありまして、丸池様に直接日が差しているということです。
これは一度池の中に入り込んだ光が、反射して再び外に出てくるときに独特の輝きを出しているためで、くもり空や、ましてや雨の日などはそれほど美しい色味と輝きを感じることはできないようです。

天候が晴れている場合でも、太陽が雲に隠れている場合は同じように、それほど魅力的な見え方にはなりません。

これを先に牛渡川に行ってしまって、丸池様に行った時には日が陰ってしまった!なんてことになるととっても後悔してしまって自分を許せない!なんて感じで、よりこころの疲れを増すことになってしまいますのでご注意くださいね。

お日さまがちょうど真上にのぼるお昼前後が最適な時間のようです

丸池様は鳥海山の伏流水の湧水のみを水源としていて、それがこの高い透明度の理由なのですね。

水が澄んでいるので上からでも池の底で水が湧いているのがわかります

池の直径は約20メートル、深さは3メートルほど。

池の反対側へは2、3分もあれば回り込むことができます。

丸池様を御神体とする丸池神社(本殿)

原始林でできた社叢(しゃそう : 神社を囲うようにしてある林)の合間から池を眺めると、とても車から5分の距離とは思えない、深く山奥にでも分け入って来たような感覚になります。

奥の方から見る丸池様

この日常から切り離された感、たまらないですね~。

御水取り場

御水取り場が唯一水際まで近づくことができます

さて、そんな丸池様を堪能したら次は「牛渡川」へと向かいましょう。

秋には鮭が遡上してくるほか、イトヨなどの淡水魚も生息している

こちらも同じく湧き水からなる透明度の極めて高い水なのですが、丸池様とは違い流れがあることで水面に表情が出て、また違った魅力を楽しむことができます。

冷涼で清流にしか生育しないバイカモ

この日はちょうどバイカモの花も見ることができました。

6月〜8月頃にかけて花を見ることができます

小さい花がたくさん咲いている健気な姿に、とっても癒されます。

牛渡川は上流の方へ歩みを進めるごとに、まるで日常からフェードアウトしていくような感覚がクセになりますよ。

次第に鳥のさえずりが聞こえ始め、最初はそれほど聞こえなかった水の音がしっかりと耳に聞こえてくるようになります。

さらにはしんとした木々の音までわかるような気がしてきたら、あなたはもうすっかり日常の喧騒とはさよならグッバイ。

ジブリ「もののけ姫」の世界にでも迷い込んだよう

注意して観察すると鳥や蛙など、さまざまな動物を見つけることもできます

リラックスレベルの最上級クラスに到達していると言えるでしょう。

あとは気が済むまでこの“浮遊感”に身を任せて、頭の中を空っぽにしてみてください。
目をつぶったり、じっと川の底を眺めてみてもいいかもしれません。
もちろんスマホはオフかマナーモードですよ!!

さて、これをしばらく続けていると、何か日常を求めているような自分のこころの変化に気づくはずです。
あれれ、もしかして現実は私のことを必要としているんじゃないか。今までないと思っていた自分の居場所は、確かに現実に存在する。あの人に会いたい!
そんなことを感じることができたならば、もうすっかりこころはリセットされているはずです。

さあ、お家に帰ろう。
と、ストップ!!

その前に、ぜひぜひいま一度丸池様を拝んでご帰宅いただきたいのです。

理由はふたつ。

ひとつ目は丸池様は前述のように、日の差し方によって見た目が大きく変わります。
なのでその変化をぜひ楽しんでいただきたいのですね。
1度目に見た時に残念ながらお日さまが陰ってしまっていた場合でも、今度は晴れているかもしれませんしね。

そしてふたつ目の理由は、2度目の丸池様には何か力を与えてもらえるような気がするから。
これはもう自分の感覚的な話ではあるのですが、1度目の丸池様~牛渡川では日常のこころを洗い流してもらい、2度目の丸池様では日常に戻ったあとの力を得られるような気がするのです。

すっかりこころがリセットされたあとに見る丸池様の姿には、何か「がんばるぞ!」という力を感じる気がするのですよね。

風が吹くと水面にさざなみが立ち、また違った表情を見せてくれます

日の差し方が変わって水面に映る木々が鮮やかになった

日の差し方にせよ、こころの変化にせよ、2度目の丸池様の変化を楽しんだら、このツアーも無事終了です。

いかがでしたか!
これが車から降りて徒歩5分圏内で楽しめてしまいます。
とってもお手軽に自然の癒しを堪能できると思いませんか。

ちょっとこころがどんよりとしてきたな…、なんて感じた日はふらっとドライブがてら遊佐にお出かけして、またフラットな清いこころで普段の暮らしに戻りましょう〜。

名称/丸池神社(丸池様)
所在地/山形県飽海郡遊佐町直世字荒川57
ホームページ/https://www.yuzachokai.jp/ (遊佐観光協会)
アクセス/JR羽越本線「吹浦駅」から車で約5分
車の場合は「酒田みなとIC」から秋田方面へ約25分
駐車場/無料約20台 バス5台

土田貴文

土田貴文

写真家。 庄内に生まれ、一度は映画製作を志し庄内を離れましたが、また生まれ故郷で暮らしています。 子供のころには気づけなかった庄内の魅力。庄内を離れたからこそ少しずつ気づけるようになりました。 映画製作を勉強する過程で学んだストーリーを表す力で、目に見えるものだけでなく、想いや感情もお伝えできればと思っています。 とはいえ、特別なことばかりではなく、日常にひそむ面白さや楽しいところをうまく取り上げることができればいいなと思います。 ぜひ地元のワクワクを皆さんとも共感したいです。 庄内。きっと気に入っていただけるはずです。 好きな食べ物 / 鶏肉 最近興味のあるもの / 少し前のマンガ(とくにガロに掲載されていた作品) 妻は陶芸家の土田英里子。 夫婦でオンラインショップ「日々のうつわ店」(https://www.instagram.com/hibi_utuwa2018/)の活動もしています。

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