シックなバーが似合う
イケオジになった夜

遊ぶ・体験

そろそろ大人の飲み方を覚えよう。バーでグラスを傾けるイケオジになるのだ。

そう決意した僕は、SHONAI Fun!編集長の酒井忠順さんと待ち合わせて、鶴岡銀座通りのBar ChiC(バー・シック)へ向かった。

1995年にオープンしたBar ChiC。重量感のある入口ドアを開ければそこに広がる大人の世界。

店内は約20mのカウンターと落ち着いた照明、ジャズの音色が心地よく、まさに大人の雰囲気が漂っている。よく見渡すとカウンターの小物、壁に飾られた絵画やポスターにもどこか小洒落た遊び心を感じる。
ピアノは月に1度行われるジャズライブにも使われるのだそう。

カウンターにも大人心くすぐる物が並ぶ

まだ緊張が解けないまま、カクテルが作られる目の前のカウンター席に腰掛けた。

「マスターいつものを」

なんて言えるわけもなく、まずはオススメのカクテルをリクエスト。
2022年、酒井家庄内入部400年記念の年に生まれたBar Chicオリジナルカクテル「かたばみの雫」をいただいた。
地元酒蔵の日本酒を使ったこのカクテルは、口当たり良く女性でもグイッと飲んでしまいそうな爽やかで優しい味。添えられた桜の花びらは温海かぶのお漬物。カクテルにも漬け汁を使っているのだそう。爽やかさの秘密はこれか。
ネーミングは酒田出身のサックスプレーヤー後藤輝夫さんによるもの。
他にも誕生秘話のエピソードがあり、飲みながらマスターのお話を楽しむことができる。庄内で味わうにふさわしいカクテルだ。

かたばみの雫」はSHONAI Fun!メンバーの公式カクテルにしよう。

次にお願いしたのは、おすすめのハイボール。
普段から飲んでいるけれど、なにしろ店内に並ぶお酒の瓶が多すぎて、あまり知識のない僕には選べないほど。
「ピート強い方がいい?」と聞いてくれるマスターはウイスキーの種類や癖も丁寧に教えてくれる。

今日の気分に合ったハイボールを飲みながら、編集長と三人で子育ての話で盛り上がる。マスターの話す最近の地域の情報、趣味の話も面白い。東京や他の地域に行っても楽しめるバーの魅力も教えてもらった。

あぁなんだか心地よい。

お酒が進むにつれ緊張はなくなり、まるで行きつけのバーのように時間を楽しんでいた。

モスコミュールのグラスが独特で洒落ている

手に入りにくいウイスキーも

気がつけばカウンターには何組ものお客さんが座っている。
一人でバーボンロックを楽しむ男性、カクテルを楽しむカップル。マスターとの会話をお目当てに女性一人のお客さんも。
それぞれ違う楽しみ方があるのだなと、バーの魅力をまた一つ感じることができた。

目の前で話も聞きながら、注文される様々なカクテルを作るマスター。

Bar ChiCにはオリジナルカクテルが数えきれないほどあって、「おすすめを」と言われれば季節やその日の天気、お客様の気分やキャラクターを見て作るのだそう。季節のフルーツを使ったカクテルが人気のようだ。
編集長がラ・フランスを使ったカクテルを飲んでいる。ラムが全体の半分も入っているというのに「飲みやすくてグイグイいける」とのこと。カクテルも本当に奥が深い。

いちごを使ったフルーツカクテル

ラ・フランスを使ったフルーツカクテル

カウンターにはオリジナルのリキュールも。
鶴岡駅前の珈琲店「コフィア」の豆を使ったリキュールだ。名店コフィアを知っている人にはこのリキュールにまつわるお話はとても面白いので、是非飲みながらマスターに聞いてみてほしい。

目の前の瓶にオリジナルリキュールが入っている。

あっという間に時間は過ぎて運転代行を予約する中、マスターに締めのカクテルを一杯おすすめしてもらった。

「ルナ・ジョーヌ」

ラフロイグという癖のあるアイラ島モルトウイスキーとシャルトリューズのカクテル。
他のバーでもラフロイグの、しかもシンプルなカクテルはあまりないそうで、マスター自信の一杯だ。

これも本当に美味しい。ラフロイグに優しく甘い香りが漂い絶妙な美味しさがある。
これからは必ず締めに頼もう。「ルナ・ジョーヌ」を「マスターいつものを」で出てくるまで。
家路につき、バーの心地よい余韻に浸りながらそう思うのだった。

さて、次はどんな楽しみ方をしようかな。

基本情報

​名称/BAR ChiC
所在地/山形県鶴岡市本町1-8-44(鶴岡銀座通り)
TEL/0235-22-4958
営業時間/19時〜27時
定休日/日曜日
席数/30席(テーブル席有)

佐藤天哉

佐藤天哉

鶴岡市三瀬生まれ。はんどれい株式会社専務取締役、クリエイティブディレクター。釣りが趣味。クリエイターがのびのびと地域の発信を行うSHONAI Fun!で美味しいものや楽しいことを共有して地域を賑やかにしたい。

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