毎月はじめの日曜日は、
さかたの北前朝市へ。

お祭り・イベント
近くの駐車場に車をとめて、中通り商店街に到着。

清々しい朝の光さす、酒田の中通り商店街にたくさんの人…!これが朝7時の光景だとは驚きですよね?毎月はじめの日曜日に、地元の出店者さんが軒を連ねる“さかた北前朝市”が開催されているそうで——。さまざまな飲食店のテイクアウトメニューや、地元でつくられた野菜やパン、手づくりの品々まで。なんと30店舗以上が参加していると聞き付け、7月の開催日に酒田を訪れました。


“さかた北前朝市”は、酒田の中心地、中通り商店街に月に1度だけ突如としてあらわれるマーケット。魚や野菜などの卸市場を彷彿とさせるような活気あふれる空気は、港町酒田で暮らしを営む人々の気質をそのまま表しているよう。飛び交う人々の声、ジャンルもさまざまな飲食店に、家族連れやご夫婦、大所帯の若者、ソロ参戦の方も。

地元を支える老舗の他にも、モダンな佇まいのイタリアン、インドカレーにタイ料理。ブースが立ち並ぶ光景から感じたのは、多種多様なジャンルがひとつにまとまっていることの面白さと多様性。そうだ、きっとこの朝市は、酒田のダイバーシティを象徴するような催しなんだ!と心が熱くなりました。

本格的なインドカレー。サイドメニューも豊富でした

昔ながらの看板は、お酒と人形の組み合わせがおもしろい。

いい香りが立ちのぼる、海鮮の串焼き。

色とりどりのかごバックが並ぶ様子は、アジアのマーケットのよう。

許可を得て、出店者の方々を撮影させていただきました。普段あまり人物の写真を撮らないわたしが、何だか無性に撮りたい!と思ったのは、みなさんの生き生きとした表情がとても素敵だと感じたから。お客さまの列がひいたタイミングを狙ってシャッターを切った写真の一部をここで紹介します。

大根、玉ねぎ、らっきょうなど、新鮮なお野菜がずらり。

涼しげなかき氷に誘われて。やきいもはお土産に。

北前朝市だけの特別セット。数に限りがあるのでお早めに。

カメラを向けるとピースで応えてくれた、“イザメシ”のみなさん。

朝ごはんにぴったりなテイクアウトメニュー。おいしそう!

みなさん、マスク越しでもわかる優しい笑顔。朝7時とは思えない爽やかさですよね。“北前朝市”だけの特別セットなどもあり次から次へと購買意欲がわいてきて、ブースをまわるうちに気づけば大荷物になっていました。ちなみに購入品は、インドカレー、タイのグリーンカレー、パクチー、大根、じゃがいも、玉ねぎ、甘酒などなど。エコバッグは多めに用意して行きましょう。

朝市の看板には、船が描かれている

ところで、“北前”って何のことか知っていますか?恥ずかしながらわたしは知らなかったのですが、古くから日本海側のことをさす言葉であったと庄内に越してから学びました。そして、“北前”という言葉には、大抵の場合“船”がセットで付いてきます。まだ交通が発達していなかった江戸時代から明治の頃に、北海道から大阪を結ぶ西回りの航路を“北前船”と呼ばれた商船が行き来していて、酒田はその寄港地のうちのひとつだったといいます。この船は文化をも運び、酒田港から新しいものを取り入れてきたという経緯が。わたしの感じた、多様性の所以はここにあるのかも。

朝市にあわせて、ラーメン屋さんや無印良品も朝はやくからオープン。食べたいものがありすぎて、胃袋がいくつあっても足りません。今年は全日程、中町モールでのフリーマーケットが同時開催されているので、お腹を満たしたあとは宝探し気分でお気に入りを探してみては?

無印良品も、この日だけ朝7時オープン。

出店者さんの個性が光るフリーマーケット。

アーケードの下で休憩タイム。

さて、今回はお祭りみたいに楽しい“さかた北前朝市”に訪れた様子をレポートしました。普段は早起きが苦手なわたしですが、美味しい食べ物のためならなんのその。行ってみたらたくさんの笑顔に会えて、なんだかとても幸せな気分になりました。出店者さんは続々と増え続けているそうなので、8月の開催日も今からワクワク、とっても楽しみにしています。

紫陽花が咲きかけの、初夏の気候。次回は夏本番の8月に。

大きな獅子舞に遭遇。今日はいい日になりそうだ。

基本情報

名称/さかた北前朝市
営業時間/7:00〜9:00
開催日/6月〜11月 毎月第一日曜日開催
ホームページ/https://www.sakata-kitamaeasaichi.net
場所/酒田市 中通り商店街周辺 ※近隣の駐車場をご利用ください
問い合わせ先:(一社)元気インターナショナル
TEL:0234-25-3100
※新型コロナ感染拡大防止のため中止になる場合もあります。事前にホームページなどでご相談ください。

すずきまき

すずきまき

写真家・物書き。神奈川県横浜市に生まれ、2020年春に山形県鶴岡市へ移住。同年、庄内の自然に魅せられて創作活動をスタート。柔和な雰囲気の作風で、日々のなかにある光を写している。2022年4月には鶴岡市内の湯田川温泉にて自身初となる写真展『春眠』を開催した。 ライフワークはひとり旅。温泉めぐりと自然観察を軸に目的地を選び、現在は東北地方を開拓中。無類の温泉好きで、温泉ソムリエの資格をもつ。夫婦+2匹の猫、はるとあきとともに気ままな庄内ライフをおくっている。

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